Wednesday, May 26, 2010
谷のこどもたち-School in Cochahuaz 1-
この日は朝の5時半に起き、村から1時間ほど離れた谷の分岐点まで歩く。ここからELQUI谷の隣のコチュワス谷のコチャワズという集落を目指す。ガス屋さんが、ここの分岐は朝の7時から8時までに道路工事のトラックが通ると教えてくれた。早朝は太陽が弱く、山の乾風が身に滲みる。あたりはまだうす暗く、山道も静寂をおびていた。
分岐から1時間ほど歩き、朝食に塩味のクラッカーと青リンゴを食す。リンゴは冷たくて歯にしみた。
暫くして、1台のおんぼろトラックが止まってくれた。コチャワズのちょうど半分くらいまでしか行かないが、これに乗って行けるところまで行くことに。 20分ほど車で行った中間地点の工事現場で降り、運転手にお礼をいってもう一度歩きはじめる。
ゆっくり歩いていると、また違う工事のトラックが止まってくれた。分岐から約2時間、ピスコの村から3時間でようやくコチャワズの集落に到着。トラックの運転手もこの集落の出身だといっていた。ぼくが、「コチャワズも小さなコミュニティーだからみなさん知り合いでしょうね」というと、「知り合いどころじゃないよ、各家族先祖代々からの付き合いだよ」と言っていた。この土地には人の関係が、横だけでなく縦との繋がりがある。
集落のはじまりらしきところを通り過ぎると、ポツポツと山間の斜面に民家を確認できた。歩いていてい途中、妙に多くの視線を感じた。まわりをみると、村人も馬も牛も犬も猫もみな目を真ん丸くして、ぼくのことを眺めている。
土の道を集落の人たちが馬で移動していた。彼らに挨拶すると、「あなたはどこの人ですか?」と聞かれる。「日本という国から来ました。ここにはあまり外国人が来ないですね。」と答えると、馬に乗る一人前の老人が、「ここに外国人が来たのは、もしかしたら500年前のスペイン軍じゃないかね」、と途方もない冗談を言う。
集落を少し丘の方角へと登ったところにコチャワズの学校を見付けた。
つづく
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