Monday, August 17, 2009

オーパ!

   ポルトガル語の感嘆詞でオーパというかわいいやつがある。このオーパ、驚いた時のWOWとも使えるが、人に急に会った時のHiにも使えるし、ヒエーという悲鳴にも使えるマルチな言葉だ。言い方もちゃんとあって、オーのあとに唇を窄めて、そのあと唇を弾くようにしてパッという。オーッパッ。人によってはオッパーとも言う。ぼくはこの言葉の響きがとても好きで、街中で耳にすると、おもわずニンマリしてしまう。  ただ今回ブラジルに入国して聞いた最初のオーパは、あまりうれしい内容のものではなかった。それはぼくがボア・ビスタという町のバスチケット売り場で列に並んでいて、前の男がぼくと同じマナウスまでのチケットを買っていた時のことだった。 男            「マナウスまでの夜行を一人」 カウンターの女性   「90ヘアル($45)です」 男            「オーパ!また値上がりしたの!?半年前は80ヘアルだったのに・・・」 カウンターの女性   「ガソリンの値段が高くなったので。」 男           「家族に会いに行くんだ。今回だけ安くしてくれない・・・?」 カウンターの女性   「無理です。90ヘアルです。」 男+後ろのぼく     「オーパ・・・・」 これは確かにオーパと叫びたくなる高さだ。特にベネズエラから来ると、ブラジルの物価は異常に高く感じてしまう。途中安宿で拾ったロンリープラネット・ブラジル2005年版(ガイドブック)には、当時の値段表に同区間50ヘアル($25)と書いてある。4年で$20も上がってしまったのだ。南米のほかの国々は10時間のバス旅行は大抵$10前後、高くても$20だ。(ウルグアイとチリは$30になることもあるが)ブラジルはそういう意味で破格である。そしてここ数年でさらに物価が高騰してしまったようだ。  「サオヤー、サオダケー、2本で千円、十年前のお値段です・・・」というわけにはなかなかいかないようである。 オーパ! は当分、ブラジルでのぼくの口癖になってしまいそうだ。

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