イグアスからバスでアスンシオンへと向かう途中、パラグアイ人の知り合いの家に一泊させてもらい、マリアという小さな村の学校を訪れた。カトリック系の学校で、シスターが校長先生を務めている。学校がはじまる時間に挨拶をしにいくと、シスターが、「今日はなんだかとてもいい出会いがあるんじゃないかって、朝起きた時そんな予感がしたの。あなただったのね。」と不思議なことを言って歓迎してもらった。キッと厳粛な眼をしているが、笑うと魂そのものが笑う人だ、と思った。恥ずかしいから写真はダメよと言っていた。
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早朝の学校。もうこども達が来ている。
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おはよう、とみんなが挨拶をする。パラグアイは子供も大人も本当によく挨拶をする。
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朝の朝会。
シスターに、せっかく来たんだから、なにかこども達に教えていってあげてね、と言われ、悩んだあげく午前中の間に準備をさせてもらることに。教員室にある材料を色々みさせてもらい、・・・・ポクポクポクポクポク・・・。コーヒー用のコップと、図工のクラスであまった糸があったのでこれで糸電話をみんなとつくることに。
4時間目の授業。最初に自己紹介をしてから、今日の授業の内容を説明し、どうやって作るかを絵で説明。担任の先生が手伝ってくれてよかった。
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みんな、「えー?これで本当に聞こえるのー?」と。ぼくもドキドキ。聞こえますように。
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こども達はぼくより器用。思ったより早く出来ていた。
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さっそく出来た子供たちは外にでて実験。聞こえるかなあ?
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Hola?Me escuchas?(ぼくのこと聞こえる?)と確認しあう。
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質問をお互いしあって、ちゃんと聞こえているかを実験する。
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あー。
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どうやらちゃんと聞こえているようだ。
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糸が交差した時は聞こえるか、糸が絡まったときは聞こえるか、という実験もしてみた。
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実験うまくいった?とぼくが電話ごしに聞くと、SI!(うん!)と元気よく答えてくれた。
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みんな学校が終っても、糸電話で遊んでくれていた。
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ブラブラしてると、こども達が話しに来てくれる。
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放課後、中庭に集まる子供たち。
夕方になりお別れの挨拶をしに校長室へ行くと、テレレとクッキーをご馳走に。子供達のことや1日のことをおしゃべりしてから、さよならを言うと、帰り際に、「あなたがいい人生を歩めますように。」とお祈りをしてくれた。ぼくは、これは日本風にお辞儀をするのがいいと思ったのでそうしてみたら、シスターがとてもおかしそうに体を揺すって笑っていた。やっぱり、この人が笑うと魂そのものが笑っているようだ。ソウルフルなシスターだなあと思った。